UpToDate: 新型インフルエンザの疫学、臨床症状と診断

UpToDate、西伊豆 仲田和正先生訳。

新型インフルエンザ(swine H1N1 influenza A)の疫学、臨床症状と診断
Epidemiology, clinical manifestations, and diagnosis of swine H1N1 influenza A

http://www.utdol.com/home/content/topic.do?topicKey=pulm_inf/18836

要点

1.2009年3月下旬から4月初旬にかけて、swine H1N1 influenza A virus 
感染がメキシコで発見され続いて米国を含む数カ国で観察された。

2.2009年春のアウトブレイクは以前ブタやヒトでは見られなかった
H1N1ウイルスであり、ブタ、ヒト、トリ株の遺伝子の寄せ集め(genetic
assortment)でありその起源は不明である。

3.インフルエンザウイルスはくしゃみや咳により大粒子エアロゾール
(large-particle aerosols)で、或いは呼吸器分泌物の付着した表面
に接触することにより感染する。⇒マスク、手袋、手洗いが有効!

4.発症1日前から解熱するまで感染力がある。発症後7日間感染力が
あると考えよ。

5.潜伏期は解明されていないが、1日から7日、おそらく1日から4日と
思われる。

6.感染防御、隔離は感染拡大阻止に有用である。

7.臨床症状:一般のインフルエンザと同様である。発熱、頭痛、咳、
咽頭痛、筋肉痛、悪寒、疲労感である。2009年アウトブレイクでは
急速に進行する肺炎、呼吸不全、ARDSも報告された。

8.診断:診断確定はreal time reverse-transcriptase PCR
(インフルエンザA,B,H1,H3に対して行う)またはビールス培養による。
米国内ではCDC(Centers for Disease Control and Prevention)
で確定された。

9.商業用インフルエンザA,B迅速テストで、「B」であった場合、
swine H1N1 influenza Aは否定できる。「A」であった場合、
このswine H1N1 influenzaの可能性がある。
しかし迅速テストのswine H1N1 influenzaに対する感度、特異度は
不明であるので、陰性であってもこれを否定できない。

10.Swine H1N1 influenzaを疑ったら直ちに鼻咽頭スワブを採取し
3mlの運搬用溶媒(viral transport media)を含むバイアルに入れる。
検体は直ちに氷(摂氏4度)あるいは冷凍してラボに送る。
ラボでは4度の冷蔵庫かマイナス70度のフリーザーで保管する。
マイナス70度のフリーザーがない場合は冷凍でも良いが1週間以内とせよ。
検体のセンターへの輸送はドライアイスに乗せて行う。

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このページは、が2009年5月 2日 00:20に書いたブログ記事です。

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